大分市の大分全日空ホテルで十四日から行われていた第二十五期棋聖戦七番勝負(読売新聞社主催)、王立誠棋聖と挑戦者・趙善津九段の第四局は、十五日午後八時三分、346手で白番の趙九段が半目勝ちして対戦成績を二勝二敗のタイに追いついた。第五局は二十一、二十二日、鳥取県羽合町で行われる。
二日目の午前、上辺の黒二子と右辺の白二子の振り替わりのあと、白110とはねて中央に白地ができそうになり、王棋聖は黒111から115、117と頑張った。しかし、この抵抗がどうだったか、白は118とついで上辺の黒をにらむ。これに手を抜いて黒119の切りが黒の勝負手。あちこちの黒の生死が絡み合って難解な戦いになったが、白は上辺の黒六子を取って勝勢となった。黒はコウ争いで激しく追い込んだが、白が微差で逃げ切った。
解説の淡路修三九段は「前半は黒が走ったようにみえて、実際は難しい局面だったようです。苦しいとみた王棋聖が勝負手を連発しましたが、最後は趙九段が力強さを発揮して黒の追撃をかわしました」と話している。
王棋聖の話「途中良くなったと思った時があったんですが。取られた上辺の黒に味がなかったのは不満でした」
趙九段の話「少しいいかと思ったんですが、計算が出来ていないですね。コウ争いはするべきではなかった」
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