第25期 棋聖戦7番勝負 第3局(福島・磐梯熱海温泉) |
福島県・磐梯熱海温泉のホテル華の湯で三十一日から行われていた第二十五期棋聖戦七番勝負(読売新聞社主催)、王立誠棋聖と挑戦者・趙善津九段の第三局は、一日午後五時、196で白番の王棋聖が中押し勝ちし、対戦成績を二勝一敗と勝ち越した。第四局は十四、十五日、大分市の大分全日空ホテルで行われる。
二日目の休憩前に趙九段が黒87と肩を突いて下辺で激しい攻防が始まった。下辺の黒と右下隅の白は一直線の攻め合い。あわや四コウの可能性も秘めた戦いは、黒131と当て込んだのが敗着になった。黒151で隅のコウだが、白152が絶好のコウ材。黒153、白154の大きな振り替わりで白の勝勢となった。
解説の石田芳夫九段は「白108の伸びが攻め合いを楽観した手で、10の十四に引いていれば攻め合い優位だったようです。また黒131で11の十九にへこんでいれば、隅の白が生きて、黒が左辺に連絡する形となり、勝負は分かりませんでした。両者の持ち味が出た一局でした」と話している。
王棋聖の話「初日の振り替わりは悪くないと思っていました。白108は軽率でしたが、右下がコウになってほっとしました」
趙九段の話「もとが悪かったからどんどん行くしかないと思った。随分粘ったのですが、眼持ちを気づかなかったのはずさんでした」
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