台北市のホテル・ロイヤル・タイペイで十二日から行われていた第二十五期棋聖戦(読売新聞社主催)、王立誠棋聖と挑戦者・趙善津九段との七番勝負第一局(日本アジア航空協賛)は十三日午後六時十八分(日本時間同七時十八分)、二百九十一手までで先番の趙九段が1目半勝って先勝した。
二日目の午後に入り、左上隅のコウの代償に黒は105、107と連打。そして、黒は119、121から中央白への攻撃を開始した。王棋聖の白128が迫力満点の勝負手で、154までシノギに成功した。
黒163は165とつぐ方が良かった。白188が見損じ。この手では213にこすみ、黒181の時、71の左に白がはねていれば勝っていた。
黒189と置かれて右上の白が死に、黒の逆転勝ちとなった。
解説の依田紀基名人は「趙九段に楽観気分があったようで、中盤からもつれましたが、見ごたえのある碁でした」と話している。
第二局は二十四、二十五日、富山県・宇奈月温泉の延対寺荘で行われる。
王棋聖の話「中央の黒四子を取って良くなったと思いましたが、右上の死活はよく読んでいなかった。地元で勝てなくて残念です」
趙九段の話「ずっと厳しい碁だと思っていました。中央を取られたのは判断ミス。王棋聖のペースにもちこまれて危なかった」
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