棋聖戦
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 第27期 棋聖戦七番勝負 第4局(宮崎)

◆ 王投了、山下3勝目

黒番:山下敬吾 七段 4時間56分 1−119手完
白番:王 立誠 棋聖 5時間01分 (持ち時間各8時間)
午前11時31分終局 黒中押し勝ち
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王立誠棋聖と挑戦者・山下敬吾七段の第四局は十九日午前九時、宮崎市の宮崎観光ホテルで始まった。

 山下の二連勝後、王が一勝を返して迎えた本局は、シリーズ中盤の勝負所だ。定刻の六分前に王、五分前に山下が入室。立ち会いの上村陽生九段の合図で、先番山下が右上星に一手目を打ち下ろした。

 黒5のカカリから左上の折衝が始まり、7の二間飛びに白8のツケが王らしい。白14まで定石形のあと、黒15のマガリは山下の意欲的な新手。「山下七段らしい力強い一着」と解説の片岡聡九段。王は黒一子の動き出しに備えて白16と隅を安定させた。この後、黒が左下に厚みを築き、白が左辺を荒らす展開となった。山下が黒41と下辺を開いた後、黒43のコスミから戦いは上辺に移った。白のケイマに山下は一転、黒47と白の眼形の急所を一撃。王は白48に三十分を投じ、中央を利かしてから白54と生きた。

 山下は黒55のツケコシから白を分断、どちらかがつぶれかねない激しい攻防となった。互いに最強の手を繰り出し、王が白68と伸びたところで、山下が五十四分考えて黒69を封じて一日目を終えた。

 解説の片岡聡九段は「一手一手に神経を使う難解な局面。中央の戦いで一気に形勢が傾く可能性もある」と話した。

 二日目朝、両対局者が前日の手順を並べ直した後、立ち会いの上村陽生九段が開いた山下の封じ手は、中央の白に襲いかかる黒69の鼻ヅケ。控室の棋士の予想になかった最強手だ。しのぎの手段がないとみた王は白72と下辺に転戦したが、山下は黒73と中央を取り込んで優位に立った。王は白74から76と大場に回り、長期戦に持ち込む構えを見せ、戦いは全局に広がった。

 しかし、右下で黒に手が生じ、黒119を見た王が午前十一時三十一分に投了、山下が中押し勝ちした。山下は対戦成績を三勝一敗とし、棋聖奪取にあと一勝とした。棋聖戦では記録的な短手数の終局だった。

 片岡九段は「山下七段の力強い攻めが印象に残りました」と話している。

 第五局は二十六、二十七日、富山県高岡市の雨晴温泉「磯はなび」で行われる。

 山下七段の話「中央が取れて良くなった。封じ手の段階で読み切ったつもりです」

 王棋聖の話「白20がまずかった。左辺でおかしくして後はチャンスがなかった」

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