この対局では、午後七時十分ごろ、黒六子が当たりになった後、王棋聖が六子を取ればいいかどうか、立ち会いの石田芳夫九段に確認を求めたことから、終局したかどうかの判定のため、約一時間にわたり中断した。
棋聖戦の対局規定に基づき、石田九段や主催者側が協議した。日本囲碁規約によると、作り碁の場合、終局が成立するには両者の合意が必要。この対局では、柳七段は「『終わりですね』と言いました」、王棋聖は「聞こえなかった。(僕の方は)終わったと言っていない」といい、見解が異なっていた。石田九段らはその場の状況の再確認やビデオによる検証などをし、規約に照らし合わせた結果、「黒293の時点では終局について合意したとは認められない」との判定を下し、対局が続行された。
北海道虻田町の洞爺湖万世閣で二十日から行われていた第二十六期棋聖戦七番勝負(読売新聞社主催)、王立誠棋聖と挑戦者・柳時熏七段の第五局は二十一日午後八時十一分、300手で白番の王棋聖が中押し勝ち、対戦成績を三勝二敗とし、棋聖防衛まであと一勝とした。
王棋聖の実利に、柳七段が厚みで対抗する流れとなった第五局は、二日目の午後になって、柳七段が黒83から右辺の白の薄みを突いて攻め立てた。黒109の厳しいノゾキに、王棋聖は白数子を捨てて補強。黒121と左上の大場を相手に譲り、代償として白122と中央を囲う決断をした。
この結果、細碁模様となり、コウ絡みの難解な寄せ勝負となったが、小寄せに入って柳七段の優勢が明らかになった。柳七段が黒293と半コウをついだところで黒の勝ちが予想されていたが、白298で下辺の黒六子が当たりになった時に、柳七段がつがずにほかを打ったため、王棋聖がこの六子を取り上げ、地合いが足りないとみた柳七段が投了した。
第六局は三月六、七日、静岡県小山町の経団連ゲストハウスで行われる。
特集記事
第1局
第2局
第3局
第4局
第5局
第6局
|
|