棋聖戦
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第28期 棋聖戦七番勝負 第4局(広島県因島市 ナティーク城山)

◆ 山下棋聖、一勝目

黒番:山下敬吾 棋聖 7時間59分 1−266手完
白番:羽根直樹 天元 7時間59分 (持ち時間各8時間)
午後7時50分終了 黒半目勝ち
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棋譜

 広島県因島市のナティーク城山で行われていた第二十八期棋聖戦七番勝負(読売新聞社主催)、山下敬吾棋聖(25)と挑戦者、羽根直樹天元(27)の第四局は十九日午後七時五十分、黒番の山下棋聖が半目勝ちし、今シリーズ一勝目をあげた。

 第一局から三連勝の羽根天元が一気にタイトルを奪取するか、山下棋聖が反撃に転じるか、注目の一局。初日(十八日)は、山下棋聖が棋風の通り、上辺から右辺にかけて模様を築いた。羽根天元も右上隅三々から実利を取るなどし、持ち味を発揮。右下の白の一団がどう収まるかをめぐり、折衝が続いている場面で、打ち掛けとなった。

 この日朝、立会人の大竹英雄名誉碁聖が開いた、羽根天元の封じ手は白54のサガリ。控室でも予想された一手で、右下の白を安定させた。山下棋聖も黒55と、攻防の要所へ。羽根天元は白60まで補強し、実利の大きな右上白62を急いだ。山下棋聖は黒63と、中央の好点にまわった。

 「地合いで先行する白に対し、黒が中央の大石を攻めながら、全局の薄みをどうついていくかが焦点」(解説の王銘エン九段)に。

 下辺白76のコスミに応対せず、山下棋聖は左上黒77。白の根拠を奪って脅かしながら、地を稼ぐ。羽根天元は白82と切りを入れてから、白84と守った。この時点で、大竹名誉碁聖らが詰める控室では「黒、打てるのでは」との声。だがその後、白88にまわれたことで、下辺からの黒の一団も薄くなった。形勢不明のまま、黒99ツケから右上方面の折衝。難解な勝負所だった。

 その後、山下棋聖は左下方面に目を向け、黒113と手を入れた。羽根天元が白114と上方をはねたのに対し、左下隅を黒117の厳しい打ち込みからえぐった。羽根天元も先手で上辺白128とつけて、白144まで黒地を減らした。

 左上黒147から白の眼形を崩し、いじめながらうまく寄せたところでは「黒やや優勢」の見方も。羽根天元が疲れた表情で天井を見る。右辺黒155も大きいヨセだ。秒読みの中、両者とも盤上をにらみつけながら、ギリギリのヨセ合い。下辺黒171のヨセが、白172に飛び込まれて少し損だったらしく、羽根天元も盛り返した。 終局間際、ようやく山下棋聖の勝ちがはっきりした。

 激闘を制し、強い山下棋聖が帰ってきた。羽根天元も好調をキープ。第五局は二十五、二十六日、神奈川県箱根町の「冠峰楼」で行われる。

 山下棋聖の話「勝ったと思ったのは、最後の一、二目のヨセに入ってから。四連敗しなくてほっとしました」

 羽根天元の話「ヨセで一時はよくなったと思ったが……。この後も一局、一局、全力を尽くすだけです」


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