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●林漢傑七段、安斎伸彰六段が展望 |
張栩棋聖(30)への挑戦者を決める第35期棋聖リーグは3日開幕する。5か月間にわたって、挑戦権をかけて激烈な戦いが繰り広げられる。将来のリーグ入りを目指す若手2人、林漢傑七段(26)と安斎伸彰六段(24)に展望してもらった。
林 混戦抜ければ河野九段安斎 羽根本因坊が勝負強い
――Aリーグはどう見るか。順位1位は棋聖位を失った山下天元だ。 林 棋聖戦で負けて少し調子を落としている気がする。 安斎 負けたと言っても、相手はほとんど張栩棋聖と国際棋戦。タイトル戦に出ずっぱりで、本人は悪いとは思っていないだろう。ただ碁聖戦挑戦者決定戦はあっさり負けた印象だ。 林 ぼくもあの碁を見て調子を落としているのでは、と思った。疲れているのでは。棋聖戦七番勝負は読みの部分で張棋聖に少し後れをとったのでは。張棋聖は自分の棋風を変えて勝った。立派だと思う。 ――依田九段、河野九段、高尾九段はどうか。 林 依田九段は最近、少し元気がないかな。しかし大きな戦いでは力を出す。形勢判断が確かで、少々悪くても動じない。 河野九段には普段から早碁を打ってもらっている。とにかく手が見える。いつ出てきてもおかしくない実力の持ち主だ。 安斎 今年は成績もいい。寄せに強いイメージだが、最近は戦いも辞さない。 高尾九段は無冠なのが不思議。大きなタイトルが似合う人だ。 ――王九段と加藤八段は新参加だ。 林 王九段は独自の世界がある。自分も試した時期もあったが、甘くなり、続かなかった。加藤八段も中央志向。はまると強い。 安斎 王九段の碁はなかなかまねできない。信念がないと打てない。それを大きな戦いでも打つのだからすごい。 ――Bリーグはどうか。 林 王九段は前期、リーグ優勝。さすがだ。 安斎 秋山八段は研究会でよく打ってもらっている。まじめで熱心。井山名人に3勝0敗で、井山キラーだ。 ――3位、4位に羽根本因坊と井山名人がいる。 安斎 羽根本因坊は精神的に強い。 林 バランスのとれた碁で、スキがない。 井山名人とはプライベートでも仲良くしている。ネットでよく早碁を打っているが、最近はほとんど勝たせてくれない。本人に聞いたことがあるが、打ちたい手を打つと話していた。そのために感覚を磨くのだと。 安斎 ぼくもここ数年、全く勝てない。昔は地に辛いイメージだったが、名人に挑戦したあたりから碁が変わった。 ――山城九段、柳九段がリーグ復帰を果たした。 安斎 山城九段は絶好調。 林 柳九段も久しぶりの大舞台で気合が入るだろう。 ――Aリーグの優勝はだれか。 林 上位4人が手厚い。混戦だ。河野九段を推したい。初戦の高尾九段戦がポイントだ。 安斎 ぼくは山下天元。このメンバーの中で一番打てている。順位も1位。棋聖戦の山下の名にかけてやってくるだろう。 ――Bリーグは。 林 羽根本因坊と井山名人に絞られるだろうが、井山名人としたい。名人なので、全局を本拠地の大阪で打てる。これは大きい。 安斎 たしかに2人のうちのどちらかだが、ぼくは順位が上の羽根本因坊が少し有利と見る。8月の直接対局に注目だ。 ――ずばり挑戦者は。 林 混戦のAリーグを抜け出れば河野九段。勢いがついているだろう。 安斎 山下天元と羽根本因坊は本因坊戦七番勝負の真っ最中。その結果によるだろうが、今は大勝負でプレッシャーを感じさせない羽根本因坊としたい。 |
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